【初心者向け】社内システムの運用・保守を理解するためのポイント
- By funa2
- 25 11月, 2013
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保守・運用とは?
システム保守・運用はシステム構築後には必ず必要になってくる費用です。しかし、一般の企業からしたら「なぜその料金が発生するのか?」が分かりにくいかと思います。少しでも内訳を理解して、理解・交渉に活かすために、運用・保守について理解を深めていきましょう。
アプリケーション保守
バグやトラブルなどのシステム障害、システム障害に伴うプログラムの改修・修正、改善・仕様変更に伴うデータの改修などがアプリケーション保守の内容になります。
ハードウェア保守
ネットワーク障害の対応・改善、サーバのリプレース、OSのアップデート、周辺機器の障害対応などがハードウェア保守の内容になります。
ジョブスケジュールの保守
バッチ(定期的に動かすシステムの事)処理の修正、新規処理の追加などのジョブスケジュールにも保守メンテナンスが必要となります。
マシンオペレーション
サーバーの起動・停止・再起動、バックアップの作成・保管、データ入力などの管理。
システム監視
サーバーやネットワークの運転状況の監視、メモリ、CPU、ディスクなどの監視、バッチジョブ等の動作監視など。
料金の目安
システム運用・保守料金の目安として、年間で初期費用の15%というのが一般的です。つまり、構築費用が1,000万円の受発注システムの保守費用は年間150万円という事になります。しかしこの数字はあくまでも目安として捉えるのが無難です。例えば、頻繁に修正が必要だったり高度なセキュリティが必要なシステムであれば30%程度の保守費用がかかるケースもありますし、パッケージ型で非常に安定したシステムを導入する場合は数%の保守・運用費用で済む場合もあります。
運用保守を削るとどうなるか?
経営者や発注企業の立場からすると、毎月定期的に料金が発生するシステム運用・保守費用は削れるだけ削りたいものですよね?しかし安直な値下げは自らの首を絞める事になりますので注意が必要です。
独自開発したシステムには保守が必要
システムにバグは不具合はつきものです。どんなに綿密な計画を立てて、費用をかけたとしてもバグは発生します。特に自社独自で開発したようなシステムには注意が必要です。独自開発の場合、システム障害やダウンする頻度が非常に高い事が予想されますし、頻繁な修正・機能追加も必要になってきます。もしも保守費用を払っていなかった場合、システム不具合に瞬時に対応はしてもらえないかもしれません。
パッケージ型なら交渉の余地あり
パッケージ型やEPR型の社内システムを導入した場合には運用保守費用の減額交渉をしてみても、悪影響は少ないかもしれません。EPRの場合、システムが洗練されているため、機能追加の要望は少ないですし、システム障害が発生する頻度も低いです。
まとめ
システム運用・保守についての理解は深まったでしょうか?会社によっては、開発費用は押さえてシステム運用保守料金に上乗せしてくる会社もありますし、その逆もあります。発注側の企業がその分野の理解を深める事が出来れば、不要な部分のコストカットに繋がるかと思います。
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ふね (プログラマ / システム顧問 (顧問SE))
東京大学大学院にてロボティクスと画像処理を専攻。
ECサイト、ソーシャルゲームやスマートフォンアプリ、ビッグデータ解析、社内システムなどの多数のプロジェクトに従事。現在は、独立し技術顧問(顧問SE)としてクライアント企業のIT戦略構築を行う。
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